脳の研究・脳波の話
現在、脳の研究といえば、大抵が大脳の研究のことを指します。
知的活動ができるかどうか?もとの健康で、障害のない生活にもどれるかどうか?という社会的観点から考えれば、
「大脳の死」=「脳死」
とも考えられるわけですが、呼吸や体温、血行動態のコントロールや反射などは脳幹や中脳の機能だったりします。つまり、大脳が死んで、植物人間?(ってNGワードでしたっけ?)というかたちで人間的活動ができなくなったとしても体を触ればあたたかいし、生体反応はあるわけです。
そこで、ある医師や研究者の間では、
「中脳の死」=「脳死」
と定義すべき!という議論もあります。
#ここは倫理的になかなか難しいところであります。
で、脳波の話になりますが、大抵の場合、
「脳波を計測する」=「大脳の神経活動の結果、発生する電気信号を計測する」
ということです。
これは、頭蓋骨があったり、大脳の活動はとても複雑なため、心電図のように明解に解析できる信号を計測したり、判読することは大変難しく、実質的にはてんかんのフォーカスを同定する目的や睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep apnea syndrome)以外では最近はあまり使われなくなりました。
そこで、研究者の方向けのとっておき情報なのですが、銀ボール電極という特殊な電極を鼻腔内に挿入すると脳幹や中脳の電位がかなりきれいにとれます。
大脳のように機能も複雑ではないので、収集した信号の解析も容易です。
#救急の分野ですばやく脳死判定をするのに、非常に有用だと思うのですが、
#いかがでしょうか?
ちなみに、今の脳死判定をするのはものすごく大変です。
並大抵の病院ではできません。
それに、条件もかなりシビアなもので、すこしでもミスがあるとものすごく責められるので、移植などの目的がない限り、積極的にやりたいという病院は少ないでしょう。
→私は、スチャラカ社員なので、会社はこういうアイディアを出しても、
あまり真面目に聞いてくれません。
ではでは。